気圧のせいか頭が思い一日。これまでの研究成果と今年度の研究計画を合わせたスライドを一日中作っていた。机から動くのもだるく、洗濯機に洗濯物を入れたまま、キッチンに洗い物を溜めたまま、政府や国際機関の資料を読んでいた。あたまいてー、腰もいてーと悶々と、猫背を気にしつつページをスクロールしていると、急にアイデアが降ってきて、これが形になれば今年度というか卒業までいけるという感触があった。調査対象地が二ヶ所あって、それらをどう並べるか、接続するかということがずっと懸念事項だったのだけれど、これならなんとかなりそうである。
研究と趣味の間を行ったり来たりしながら、これまで見て/聞いて/食べて/飲んできたことを有機的につなげることができそうな気がしている。先々週、恵比寿であの展示を見ていなかったら、数年前、勇気とお金を出して現地の案内人に世界遺産を回るツアーを頼んでいなかったら、大学に入ってすぐ、幼馴染に連れられてあのお店に通っていなかったら、イムズの裏のジュンク堂(今はどちらももうない)のエスカレーターをのぼった先の棚に、あの本が並んでいなかったら、今日このアイデアはきっと生まれてなかったと思う。
どうなんだろうか。深夜テンションのせいでないことを祈りたい。全く行く気持ちのなかった万博にも行かなければ、みたいな気持ちになってきている。やはり深夜テンションな気がしてきた。それに、こんな風に物語化したがるのは私の悪い癖だ。明日起きたらしょうもな、となっている可能性もなくはない。とはいえ、たぶん大丈夫だろう。あと一年で形にできるか不安しかないが、なんとかするしない。研究の領分をはみ出てしまう部分もあるけれど、それは別の形のものとして形にできるだろう。これが私にとっての批評だ、というものを。